3Dプリンタを使う

3Dプリンタを使う

フランク重虎です。

あるきっかけで3Dプリンタを手に入れました。
とにかく素人には難しいという印象だったので、沢山失敗するんだろうなぁと思いながらビビりまくって使い始めました!
ということで、久々のブログは印刷のノウハウを書きますね。

・プリンタ選び
まず僕が使ってるのはEnder3 S1Plusという30センチ立法の割とデカい物を作れるやつです。
大きく分けてFDMと光造形という二つの印刷方式にわかれまして、FDMは溶かした材料を積み重ねていくタイプ、光造形は光で固まるレジンで液体から造形していくタイプ。
僕のはFDMの方です。

光造形の方が綺麗に作れるんですけど、レジンなので材料が臭くて有毒で換気が必須なんですよ。
あとどうせ研磨して塗装もするのでFDMにしました。
専用の作業部屋を持ってるような場合は光造形でもいいと思います。
一番大事なのは絶対に色々と困る事が出てくるので、売れてるやつを選びましょう!
初心者のうちはネットの情報が豊富な事が重要です。

・材料選び
PLAというコーンスターチから作られた安全な材料です。
とはいえ凄い硬くて触った感じいわゆる「プラスチック」で、結構丈夫だと思います。
他にABSとか色々材料ありますが、これらも溶かしたときに有毒ガスが出るので頻繁に換気が必要です。
PLAをハイグレードな物としてPLA+というのもあって、若干高いですが失敗が少ないと思えばトータルで安いかもしれません。僕はこっちを使います。

・ソフト選び
スライサーという3Dデータを印刷用に変換するソフトが必要です。
これで変換したデータをSDカードに入れてプリンタに読ませるんですよね。
一応各メーカーで標準のスライサーがあるのですが、ほとんどCuraというソフトが元になっていて、そっちの方が機能も豊富なのでCuraを使ったほうが良いです。
無料です。

ここからは失敗から学んだことを書きますね。

【導入編】
・ネジは増し締めしよう!
3Dプリンタは半組立の状態で届きます。
ところが既に組み立ててある部品もネジがちゃんと締まってるか確認しましょう!
少し硬めに締まってないと部品が微振動してキーキー鳴ります。
あと工場出荷時に一度全部組み立てて動作テストしてるそうで、若干組立跡みたいなのがついてたりします。
(中古かと思って問い合わせた)

・ローラーを調整しよう!
各動作部にはベアリングの入った硬いゴムのローラーがついています。
これの調整が硬いと摩耗が早いし、緩いとガタが起きます。
使ってるうちに微妙にカスが出て減ってきますので消耗部品ですが、長く使えます。
初めて動かす時と、ローラーにカスが出てきたときに調整します。

・PEIシートを買おう!
印刷していくときの土台なんですが、出来上がった物が土台から剥がれないんです。
ところがPEIシートという土台で作るとペリっと簡単に剥がれます。
絶対に買いましょう。

・ミニリューターを買おう!
これは後述のサポート材をとったり仕上げに削ったり磨いたりするためです。
全部ニッパーとヤスリだけだと辛いので文明の利器を使いましょう。

・置き場所
結構振動するので、がっちりしたテーブルの上に置きましょう。

【印刷編】
・レベリングは毎回やろう!
土台を平行にする作業です。造形物を土台から外すたびに若干変わってきます。

・デカい造形物は太いノズルを使おう!
ノズルが太いと材料が沢山だせるので、印刷を早くできます。
その代わりに線が太くなるので細かい部分が苦手になります。
普通は0.4という太さを使うんですが、デカい物だと2日とか平気でかかるんですよ。
それを0.6にすれば半日以上は早くなったりします。
重要なのがノズルを太くしたらフローという材料の吐出量を120%ぐらい増やしたほうが良いです。
100%だと割とシビアで線が繋がらないことがあります。
ノズルの取り外しは回すだけですが、ちゃんとした工具を使わないと高い部品ごと壊しますから注意!

・サポート材は丈夫に作ろう
土台と繋がらずに空中に浮いた位置の部品は、サポート材という支柱ごと印刷します。
前述のスライサーソフトが勝手につくってくれるんですよ。
これは出来上がった後に取り除くんですけど、結構硬くて苦労します。
なので強度を弱めに作りたくなるのですが、あまりに弱いと途中で崩れて大失敗します。
それより必要充分につくってミニリューターで削ったほうが全然良いです。
ちなみにサポート材の形はツリー構造がお薦めです。

・フィラメント(材料)は乾燥させたほうが良い
湿気を吸っててもそれなりに失敗なく出来ますが、乾燥してたほうが絶対に良いです。
専用のドライヤーボックスが売ってます。

・速い=うるさい
印刷速度は速いほどうるさいです。
静かに綺麗に作るには100mm/s以下で待ちましょう。

・分割できる場合は分割する
デカい物を作る時に一気に作れば手間ないですけど、失敗を考えたら分割した方が結果速いです。
分割してもセメダインのABS用接着剤で強力にくっつきます。(PLAでもABS用)

【トラブル編】
・やきそばができた
FDMは印刷に失敗するとやきそばみたいになります。
サポート材が崩れたり、足りなかった時が多いです。
やきそばになりそうだったら遠慮なく停止しましょう!

・造形物にノズルがぶつかる
たまに印刷にムラができるとガリガリとノズルがぶつかります
この時も遠慮なく停止して、飛び出ている部分をヤスリで削って再開しましょう。
反った場合はドライヤーで加熱して修正してから再開します。
多少あたるぐらいならばZ軸を少しあげるだけでも解決します。

と、結構沢山かきましたが、敷居が低くなったとはいえコツは必要です
1本目のフィラメントリールは練習用だと割り切れば、使い切る頃に一通り経験します。
ですので速い印刷やデカい造形物、ノズル交換など何でも試してみましょう!